結果を想定して始めることの大切さ|セブンスピリット田中宏明さんとカルカル訪問

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結果を想定して始めることの大切さ|セブンスピリット田中宏明さんとカルカル訪問

こんにちは。
セブ在住ライターのそうま(@Soh0806)です。

今日は久しぶりのカルカル(carcar)へ行ってきました!

カルカルとはセブ市内から、約40キロの距離に位置している市でスペイン植民地時代の名残のある街です。

僕は留学期間中から縁があって、そこで青空教室や学校で子ども達に何回か習字の授業をさせてもらうことがありました。
(詳しくはこちらに書きました✍️)

それからカルカルの子ども達と仲良くなるにつれ、現地の教育が不足している背景など知ることとなり、そこで”学校を作りたい!”という思いを抱くようになります。

 

最初は突拍子もなく考えたことですが、実現させるために少しずつ行動してきました。

これまで

  • カルカルの学校訪問を定期的に行う
  • 現地の土地や空き家の価格調査
  • 日本で出資してくれそうな会社とお話する
  • 留学報告会でそのことを公に(?)することで自分の決意を固める

といったことをやり、学校を作る実現に向けて少しずつ動いてきました。

 

今回は僕のその活動について知ってもらうために、セブのNPO法人セブンスピリットの代表の田中さんと一緒にカルカルの学校訪問をさせてもらえたので、そのことについて書きたいと思います。

 

NPO法人セブンスピリットとは

音楽を通じて目標を得られた子ども達

セブンスピリットの子ども達

セブンスピリットとはストリートチルドレンなど現地の子ども達を対象に、音楽を通じて生きがいや目標を与える環境づくりを提供し、子ども達の成長を継続的に支援しているNPO法人のことです。

セブ市のローカルマーケットのコロンストリートにあるセブンスピリットの施設に、子ども達が定期的に通いそこで週6日間の音楽レッスン(自主参加性)が行われています。

その他には、近隣の小学校へ音楽の授業を開催したり、定期的にセブ市各地でコンサートを開催しています。11月にはセブで開催されたホリエモン祭りにも演奏を披露してくれました。

なんと9月には日本でもセブンスピリットの子ども達によるコンサートも開催されました。念願の日本訪問ができた子ども達はみんな色んな刺激を受けて、その経験から彼らの目標や生活ぶりには著しい変化もあったとか。

そんな子ども達の演奏ですが、前にツイッターでUPしていたのでよかったら見てください。

創立者の田中宏明さんに立ち上げの経緯を聞いてみた

セブンスピリットの田中さんとカルカルの学校の先生マリアさん

田中宏明さんは20代のうちはパチスロライターとして主に活動されていて、そこから生き方を一変しようと東南アジアを中心に旅をされます。

当時のライター名”クズ田中さん”の記事はこちらから:あの時俺はクズだった〜田中の回胴回顧録〜

その旅中に出会った子ども達の笑顔に触れたことが最初の始まりで、子ども達の笑顔をより生き生きとした活動に向けたいという一心でNPO法人の設立を決意されます。

そんな中で活動の拠点をどこにするか考えた際に、語学留学をしていたセブに縁を感じ、セブでNPO法人セブンスピリットを設立されました。

 

設立実現のための数々のエピソードには、田中さんの決意の強さと圧倒的な行動力が垣間見れます。

僕が今月の頭に初めてセブンスピリットの訪問の時には、田中さんからその話を聞けてプルプルと熱がおさまらず、ぜひカルカルに一緒に行ってもらえないかというお願いをし無事快諾していただき、今回のカルカル訪問に至りました。

 

音楽の授業:ニーズはあるけどその運営は?

カルカルのマリア先生はとにかく大喜び

カルカルで音楽の授業をしてもらえないか懇願するマリアさん

学校のお姉さん的存在のマリアさん。

僕が初めてカルカルで青空教室開いたのも、このマリアさんがボランティアでフィリピン人の子ども達に授業を開いているという情報を聞きつけたことが始まり。

マリアさんは週5日は正規の先生として活動した後、週末は地域の子ども達に自らボランティアで授業を開いている超パワフルな僕と同じ27歳のフィリピンティーチャーです。

「この人の何かの力になりたい!」

というのがきっかけでカルカルに縁を感じて、今のカルカル学校プロジェクトに力を注ぐようになりました。

 

…..と、前置きが少し長くなりましたが、とにかくマリア先生は僕と田中さんを歓迎してくれました。

マリアさん
ここでぜひ音楽の授業をしてもらえませんか?

 

なんとこのマリアさんは、セブンスピリットに出資されている日本人男性をセブの語学学校の生徒として持った経験があるらしく今も親交があり、なんとその方が近日カルカルに来ることになっているとのこと。もちろん田中さんもその男性のことをよく知っています。

話が色々盛り上がってきました。

 

何かを始めるには継続性を持たせることが必要

シャイながらも好奇心がおさまらない子ども達

日本では当たり前に行われている音楽の授業ですが、セブでは楽器に触れられる機会がとても珍しい。

そのためセブンスピリットの音楽の活動は、フィリピンでは特にニーズが高いのです。

しかしニーズは高くても、それを全てを無償で提供するというのは難しいもの。

特にこのカルカル市はセブ市内からバスで片道2時間、交通状態によっては3時間とそれ以上かかる時もある。

果たして、こんなに距離があるところまで定期的に通えるのか?

それが現実的に可能かどうか、そしてそれを達成するための運営方法を考える必要がある。

田中さん
他のカルカルの学校の要望も一緒に正式に取りまとめて、行政や地元企業と一緒に進められればベストだな。

と語る田中さん。

更に、

田中さん
なんとなく始めて、せっかく興味を持ち始めた子どもたちのハシゴを途中でハズすようなまねだけはしたくない。
カメラを向けると喜んでポージングする子ども達

始めたはいいもののそれを途中で辞めてしまうことがもしあるようであれば、それは子ども達の期待を裏切ることになり、結果的に単なる”音楽の経験としての思い出”になってしまう。

セブンスピリットは音楽の活動を通して子ども達に生きる目標・きっかけを与えることが目的。

だからこそ軽はずみで始めることはできない。

しっかりその地域で暮らす子ども達の未来を考える必要がある。

 

何かを始める想いも大事だが、その結果を熟慮する必要もある

カルカルの学校の子ども達
田中さん
たくさんの人が”子ども達のため”にという目標を掲げて始めてはみたものの、同時にいろんな理由で途中で辞めてきた人も見てきた。

これまでNPO法人として活動してきた田中さんだからこそ今感じられることがある。

田中さんからすると今の僕の光景を見て、ひょっとしたら懐かしく思う感覚なのかもしれない。

 

僕はこれまで、何かを達成したいという時はそれをひたすら想い続けて、今できることを少しずつ行動して、それを他の人に発信して助けをお借りすることでなんとか達成してきた。

言ったことを達成する”有言実行”には自信がある、と自負していました

特にそれが”他の人のため”という想いであれば特に達成できる感覚があります。

 

だけど今回のカルカルの学校建設は、それだけではダメだという壁のようなものを圧倒的に感じました。

本気で子ども達の未来のことを考えている田中さんからすると、僕がやろうとしていることはお祭り騒ぎのような単なるボランティア活動で終わってしまう。

 

今回のカルカル訪問は別の視点で今後の活動について深く考えさせられた機会となりました。

形は変わるかもしれないけど、カルカルの子ども達のためになって継続的に何かを提供できる環境づくりという方向性としては携わりたい。

一つの指針となることは定められたので、今回はすごく大きな収穫でした!

田中さん今日は貴重なお時間をありがとうございました。

また来てねーというカルカルの子ども達

この記事を書いた人

吉本 壮馬
1990年1月6日生まれ 現在29歳
高校卒業後、2011年3月(株)日本マクドナルドに21歳で入社、25歳で店長に昇格。友人を旅中に亡くしたことがきっかけで世界一周を決意し、場所にとらわれず仕事をするスキルを学ぶべく、2017年4月セブ島IT留学へ。在学中に学んだWordpress・ライティング・SEOの知識を生かして個人ブログサイト「そーまっく」を立ち上げる。
同年9月、半年間の留学を終える頃に、DMM留学・世界一周メディアセカパカの記事執筆依頼を受ける。現在は、記事の執筆・編集に加えて、webマーケティングに携わりながら、フリーランスとして活動中。セブ島生活2年目に突入

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