
「ねぇ。顔が死んでるよ。大丈夫?」
今から3年前ぐらいに、とある友人から心配されたことがありました。
・
・
・
みなさん、こんにちは。そうまです。
いきなりですが、みなさんは何かに臆病になることってありませんか?
誰かに何かをお願いするとき
嫌いと思ってたことをするとき
何か新しいことを挑戦するとき
・・など臆病に感じる瞬間は、人によって様々です。
ぼくは昔からすごく臆病な性格で、自分にとって嫌なことは基本逃げていました。
そして、今の自分もすごく臆病だと思います。
生きてきたこれまでの28年間、どうやら自分の本質というものは変わっていないようです。
そんな自分ですが、ある時期だけは”強い自分”でいることができました。
それは、マクドナルドで仕事をしていた時です。
それは、なんでだろう?
マクドナルドで働いていた時期を振り返ってみると、自分が持っていた”あるもの”が大きく影響しているということがわかりました。
そのあるものとは「肩書き」です。
今日は肩書きがどのように強い自分にしていたのか、それは本当の意味で強くしていたのか?
幼少期の頃、マックで働いていた頃、ある映画を見て感じたことからまとめました。
どうぞ、最後までお読みいただけたら嬉しいです。
・
・
・
この記事の目次
「競争心や誇りを持ってはいけない。謙虚さを常に持ちなさい。」という聖書の教え
ぼくは生まれた時から、聖書を勉強していてキリスト教(エホバの証人)の指針を守り行って生活してきました。
今も聖書の教えは尊敬していて大切にしています。
しかし、良くも悪くも今の自分の思考パターンは聖書の影響があるというのはまぎれもない事実。
そんな聖書の教えの中で、こんな一つの指針がありました。
競争心や誇りのために思い上がってはいけない。謙虚さを常に持ちなさい。
例えば、激しいスポーツ(柔剣道など)は競争心を仰いでしまうという理由で禁止されていました。
そして、日常的なコミュニケーションの中でも自分自身の功績などを話すときには注意を払う必要がありました。
「自分の言動は自慢っぽく振舞っていないか?」慎重に言葉を選ぶ必要があったのです。
これは一つのお決まり文句ですが、人よりも秀でた能力があることを褒める時は、「◯◯さんの才能や功績は賜物ですね。」と言って神様からの贈り物として讃えるようにしていました。
また、謙虚な気持ちを忘れてはいけなかったので、常に相手を褒めることや相手の話を聞き出すことを重要視されていました。
(実際、こういうのは人と円滑なコミュニケーションをする上で大切ですよね。)
もちろん、同じ宗教をやっている全ての人が完璧に実践していたわけではありません。
それぞれの良心の判断で聖書の指針を当てはめるという信条でしたので、人によって異なります。
個性を消すという意味では決してありませんでした。
・・しかしぼくの場合はこの教えが強く根付いていたので、”自分の良いところってどこなのか?”自分自身のことを上手く表現することができませんでした。
このような幼少期からの経験は、今も大きく残っており一種のトラウマのような感覚があります。
”自分のことを誇らしく思うな”というメッセージが、時折背後からやってくるのです。
”肩書き”って本当にその人のことを表してるの?
顔が死んでたマック時代。だけど強い自分だった。

冒頭で紹介した友人は、ぼくの素の自分のことをよく知っている人で、マックに遊びに来てくれた時にあの言葉を投げかけてくれたんです。
「顔が死んでるよ!」
確かに目は小さいですが(←)、どうやらその友人から見て普段の表情と違ったようです。
マクドナルドで仕事をしていた約9年間は、「臆病な一面を見せてはだめだ!」という常に張り詰めていたような感覚がありました。
マクドナルドで働いていた時、ぼくはたびたび別人格(!)になっていて従業員からはかなりウザがられていました。
決められたルールや規準を守らない従業員に注意して、「それを許すまじ!」という強い態度を出していたのです。
バシバシ強く当たり、プチッとくればすぐに言葉と行動で表していました・・・w
(お店でぼくの振る舞いについての相談会議が開かれることもありました。)
これはぼくがお世話になった店長のリーダーの影をダメな形で吸収した結果ですね(笑)。
(店長についてはこちらの記事から〜夢を追いかける自分へ。昔も、今も、未来も、変わらないひとつのメッセージ〜)
ぼくはマックを通じて、自信を持つことができ”強い自分”を見せることができました。
だから、いろんな反動があって気合いが入り過ぎてたのでしょう。
(店長になってからは、少しずつ大人になっていきましたよw)
そして、もう一つ。
肩書きでコミュニケーションされたことが、ものすごいパワーを発揮していました。
マクドナルドの”吉本さん”
昇進したときの”店長”という呼び名は、特に力が入ります。
いつでも頑張らなくっちゃって思いました。
この肩書きってとても便利で、自分自身の弱さとか人格をベールに包んで隠してくれます。
マクドナルドの吉本壮馬でいられる。
これって、すごい安心感があるんです。
映画「何者」を見て足が震えた
みなさん、2016年の映画『何者』って見たことありますか?
この映画、日本の就活生のリアルな心情を描いているんですが・・・単なる就活を題材にした映画ではないんです。
他人に抱く偏見や嫉妬という人間の醜さが、Twitterを通じて見事に露わにされています。
(何者を見ると、SNS特にTwitterを使うのを躊躇してしまいます・・・w)
ぼくがこの映画を見て率直に抱いた感想は、人のアイデンディティ(=何者)は何かの肩書きで決まらないということです。
内定を決めるために必死にもがく若者たちには、夢がある子とそうじゃない子がいます。
何社も何社も履歴書を送り、スーツを着て面接をして・・・のただただその繰り返し。
この過程から、いつしか内定を決めることが一種の目的になってしまいます。
一方で、物語の中では就活という決められたレールではなく、自分のやりたいことを実現させようと必死に努力する人物も登場します。
・・その彼は周りの友人からは特異な存在と見られ、特に主人公(佐藤健)からひどい嫉妬心を持たれます。
”自分とは何者なのか”
第三者としてのスクリーンから見た目線だと、この一連の就活という過程を経て描かれた登場人物は、それぞれが必死に”何者かになろうともがいている”そのように映し出されました。
何者の最後のシーンは2年間の就活浪人を迎える主人公が、これまでとは一味違う自分自身のありのままの想いをぶつける面接のシーンで終わるという・・・なんとも余韻を残す形で幕を閉じます。
(何者の小説もおすすめです。どうぞ関心がある方は、Amazonからも購入できるのでこちらからどうぞ)
何も肩書きのない自分は、たぶんありのままなんだと思う。
映画”The Greatest ShowMan”を見て心が震えた
ー出典:Youtube 劇中歌「This is me 」より
何者に続けて映画の話になりますが、今年に入って話題沸騰中のThe Greatest ShowMan。
(なんか映画評論記事みたいになってすみません。笑)
みなさんはもう見られましたか?
これすごくおすすめです!
特にミュージカルが好きな人は絶対見て欲しい映画です。
ちなみに、こちら19世紀に活躍した興行師であるP・Tバーナム(ヒュー・ジャックマン)の成功を描くミュージカルで、実話に基づいた映画なのです。
そして、あの有名なミュージカル映画「LA・LA・LAND」の監督が手がけた作品です。
〜あらすじ(一部省略)〜
バーナムが勤めていた会社が倒産して解雇されたのち運よく会社の資産の一部を担保にし、銀行から資金を借り出し「バーナム博物館」をオープンさせる。その後、小人症の男、大男、髭の濃い女、全身刺青の男、結合双生児の兄弟など、世間から隠れるようにして生きていた様々な人を集め、いわゆるフリーク・ショーのサーカスを始める。
このサーカスで披露される歌”This is me”がとにかく素晴らしい!
(登美丘高校のダンス部が、この曲を使ってPVを作成しています。
とても感動する作品なので、ぜひこちらも見ていただきたいです!)
この歌、何が良いかって曲調もそうなんですが、歌詞が強いメッセージ性のあるものなんです。
登場人物の心情を露わにしています。
When the sharpest words wanna cut me down
鋭い言葉が私を切ろうとしてもI’m gonna send a flood, gonna drown them out
洪水を起こして、彼らを溺れさせてやるわI am brave, I am bruised
私は勇敢なの 私自身が痣なのI am who I’m meant to be, this is me
私が私のあるべき身なの これが私よLook out ’cause here I come
今に見てなさいよ 私が通るわAnd I’m marching on to the beat I drum
私は私のリズムで行進するわI’m not scared to be seen
もう見られることも怖くないわI make no apologies, this is me
謝りなんてしないもの これが私…This is me
これが私なのー出典: 管理人の気まぐれで和訳していくブログ
この髭の濃い女性(カーラ・セトル)が、This is meをリードしていくとても存在感のある役柄を担っています。
一つひとつの歌詞を、力を込めて、想いを込めて歌い仲間と一緒にダンスを披露します。
この前向きな歌詞と力強いファンタスティックな踊りに心が震えました。
”THIS IS ME” ー これが私だ ー
すごくシンプルな言葉ですが、このメッセージは
ずっと自分自身の胸の内にあった言葉だ!っていう強い共感を覚えました。
「見てろよ!これが俺なんだ!」みたいな感覚です。
映画Greatest Showmanのおかげで、喉の奥につっかえていたものを取っ払ってくれた・・。
そんな爽快な気持ちにさせてくれた映画でした。
・
・
・
”This is Me” これが自分だ!って声を高らかに叫びたい。

・
・
・
ぼくは、人間関係を築くのが下手くそです。
結構、愛想笑いとかしちゃうタイプです。
嫌なことは嫌なんで、結構逃げたりします。
きっと周りから見ると、わがままで自分勝手でマイペースでトロい・・そんな変なやつです(笑)。
「あれっ・・?自分ってこんな臆病だっけ?こんなに自分勝手だっけ?」って、28歳になってもいろいろ気づかされることが多いです。
その分、今の自分はマックで仕事をしてた時と比べると自分自身のことで悩むことが多い。
だけど、それだけ今は自分のことを表に出せているんだなってシンプルにそう思えるようになりました。
人を不快な気持ちにさせたくはないけど、自分のことをもっとさらけ出したその上で、ぼくという人を知って欲しいと思います。
これも映画の言葉を借りると、“This is me 〜ありのままの自分〜”だということ。
まずは、自分が自分のこと受け入れることから始めて一歩ずつ前に進んでいきたい。
肩書きは吉本壮馬という名前で十分!そう胸を張って言えるようになりたい!
・・こんなことを考えたブログ更新のひと時でした。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
別記事:セブ留学後に肩書きを作りました。フリーランス・ライターになるまでの過程とその後
A:フリーランスでライターしてます!
フリーランスとかライターっていう響きかっこいいですよね(笑)。
でも心の内は、これといった大きな実績はないのでちょっと恥ずかしい気持ちにもなります(笑)。
これまでのセブ留学とその直後の活動ぶりを振り返った記事もあるので、よかったらご覧ください。
(もうセブに来て1年か・・・)